構造翻訳家Akaneです。
起業塾で人間関係が壊れる理由|「ドリームキラー」と言われる怪しいビジネス構造【前編】では、人間関係の構造から記事を書きました。こちらは後編記事です。
目次
起業塾は怪しい?違和感があっても辞められなくなる理由
前編では、起業塾や自己啓発コミュニティの一部で起こる、「関係遮断型依存モデル」についてお話ししました。
家族や友人との関係が少しずつ薄れ、「理解してくれるのは、このコミュニティだけ。」居場所がどんどん小さくなっていく、そんな構造です。
では、なぜ人は途中で違和感を覚えても、「怪しい。」「もう辞めたい。」そう思いながら活動を続けてしまうのでしょうか。
それは、本人の意志が弱いからなのでしょうか。なんとなく続けないと気まずいからでしょうか。
私は、その背景には「依存が完成する構造」が存在すると考えています。
選民意識が「視界の収縮」を生み出す
起業塾や自己啓発コミュニティの一部に属すと、先生・講師などからこのような言葉が繰り返されます。
「一般社会は奴隷。」「会社員は思考停止している。」「成功者だけが理解できる世界。」「ステージが低い人とは距離を置こう。」
かなり強めの言葉なので、最初はびっくりしつつも、成果を出している人の言葉なので説得力が生まれて、「正しい」と感じやすくなります。
だからこそ、自分の違和感より相手の言葉を信じ始めるのです。
さらに、毎日のように同じ言葉を聞き、同じ価値観だけに囲まれて生活すると、その世界観が普通になっていきます。
私はこの状態を「視界の収縮(しかいのしゅうしゅく)」と呼んでいます。視野が広がっているように見えながら、実際には見える世界が一つの価値観へ狭まる状態です。
※定義:価値観や選択肢が一方向へ狭まり、他の可能性が見えにくくなる状態を表す、私が定義した構造上の呼び名です。
本来、成長とは視野が広がることです。違う価値観を知り、自分で考え、自分で判断できるようになること。そして、それが幸せにつながること。
しかし、どんどん選択肢が減り、「この場所だけが正しい。」「ここ以外は私のことは理解されない。」
そう感じ始めたとき、それは成長なように見えて、実は視界が一方向へ狭められている状態なのです。
「ドリームキラー」が違和感を消していく
検索すると「ドリームキラーとは」という言葉がたくさん出てきます。
もちろん、夢を否定し続ける人は実際に存在します。私も、このように文章を書いているので、一般的な働き方ではない分、かなり色々と言われてきました。
だからこそ、どちらの立場もとてもよく分かります。
しかし、家族や友人が「最近少し心配だよ。」「大丈夫?」と本気で言ってくれることまで、すべてを「ドリームキラー」の言葉で片付けてしまうのは、危険かもしれません。少し立ち止まって考える必要があります。
気にかけてくれての心配と、頭ごなしの否定は違います。愛情と支配も違いますよね。
その違いが見えなくなったとき、人は自分の感覚より、コミュニティの価値観を優先するようになります。
違和感そのものを否定する構造が完成してしまうのです。
そして、自分の感覚さえわからなくなってしまうという怖い構造が潜んでいます。
「成功するまで諦めるな」が、やめられない構造を作る
起業塾でもネットワークビジネスでも、非常によく聞く言葉があります。
「成功するまで諦めなかった人が成功者。」「結果が出るまではやってみないとわからない。」
私は、継続そのものを否定したいわけではありません。なぜなら、このブログ運営も継続は絶対的に必要な活動だからです。努力をすることは大切です。
しかし、違和感を覚え、辞めたいと思った時まで、立ち止まれない状況になってくると話は変わります。
「今やめたら今までのお金が無駄になる。」「ここまで頑張ったのに。」「結果出して見返さないといけない。」「家族と距離を置いてまで続けてきた。」
そのように、今まで払った時間、今まで感じた感情、お金、人間関係を置き去りにしてきた事実が、見るのがとても恐怖になるので、
やめたいとは正反対の「辞められない状態」へと追い込まれていきます。
心理学では、これをサンクコスト(埋没費用)の影響と考えることができます。
構造から見て、これも関係遮断型依存モデルを強化する一つの要素だと考えています。
人間関係を失うほど、居場所は一つになる
人は、家族、友人、恋人、職場、趣味、地域、様々な場所に居場所があります。
ところが、一つずつ関係が薄くなっていくと、最後に残る場所はコミュニティだけになります。
すると、その場所を失うことが、人生そのものを失う恐怖へと変わってしまいます。
「怪しい。」「意味がないのでは。」「辞めたい。」と思っても、一人で孤独になることが怖くなってしまい、離れられなくなるのです。
わざと人間関係を失うことが目的ではありませんが、結果として「ここしか居場所がない。」と感じて人間関係が失われやすい構造になっています。そこが一番怖いところです。
私が実際にネットワークビジネス(MLM)と起業塾で見てきたこと
私自身も以前、こうした界隈と関わっていた時期があります。有名で何千万と稼ぎ、そのような人たちと1対1でお話したこともあります。なので、憶測ではなくてしっかりと経験しています。
その中で見てきたのは、親と絶縁した人。長年の友人と縁が切れた人。毎月高額な支払いを続けながら、「あと少しで成功する。」と自分に言い聞かせている人。
とても華やかな話を聞いていたので、いい生活をしていると思い込んでいたのですが、聞いた内容と現実との距離感に、正直とても驚いてしまったこともあります。
もちろん、すべての起業塾やコミュニティがそうとは限らず、また実際に成功している人がいるのも事実です。
誠実にビジネスを教え、受講生の自立を応援している人もいて、本気で頑張っていることが伝わる人もいたし、それはどのビジネスでもそうです。
だから私は、起業塾という存在そのものを否定したいわけではありません。
私が伝えたいのは、「人を育てる構造」と「人を依存させる構造」をまとめてはならない。そして、裏側では犠牲になる部分が生まれやすい構造が潜んでいるということです。
健全な起業塾を見極める4つの視点
もしこれから起業塾やコミュニティへ入ろうと考えているなら、私は次の4つを見ます。
① 家族や友人など、身近な人との関係性を尊重しているか
大切な人との関係まで壊すことを勧めていないか。
② 自分で考える力を育てているか
答えを教えるだけではなく、自分で判断する力を育てようとしているか。
あなたはどうしたいの?まで聞いてくれる環境が必要です。
③ 辞める自由や決定権があるか
「少し休みます。」「辞めます。」
と言った時、罪悪感を与えず送り出してくれるか。
④言っている内容がコロコロ変わらないか
トップ層の人と話す時と、駆け出しの人や同じ立場の人など、様々な立ち位置にいる人との交流で、大きく意見を変えないか。
この4つがあると、見る視点が変わるので、今までの考え方に追加してみてください。
なんとなくの違和感は、あなたを守る安全な感覚
もしこの記事を読んで、「ずっと感じていた違和感はこれだったのか。」そう思えた場合、その感覚を大切にしてください。
違和感とは、あなたが弱い証拠でもない、自分を責めるための材料でもない。自分自身を守ろうとする正常な感覚なのです。
誰かが作った「ドリームキラー」「ステージ」「成功者」それらは、適してる人もいれば、そうではない人もいて、その道だけが人生ではありません。
人生とは、本来あなた自身が選ぶものだからです。
構造翻訳家Akaneよりチャット式セッションのお知らせ
このような「言葉にならない違和感」「喉が詰まる感覚」「言いたいのに言えない内容」を、言語化するチャット式セッションを提供しています。
「なぜ本音が言えないのか。」
「なぜ涙が出るのか。」
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そうした背景を見て、自分自身を見つめ直す、LINEセッションです。
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そんな状態でしたら、一緒にあなたのカオスを言語化します。
詳細は、ページ下部をご覧ください。
構造翻訳家
Akane
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